Blue Bottle Coffee Nagoya Sakae Cafe
Site: 愛知県
Architect: 芦沢啓治建築設計事務所
Project architect: 芦沢啓治 / 呉昭彦
Design: 芦沢啓治建築設計事務所
施工: TANK
タイル:織部製陶
家具:カリモク家具 / Karimoku Case
照明計画:AURORA / 市川善幾
Photo: 見学友宙
Credit
Pendant & Wall Lamp Shade / Logo Plate: 寿山
名古屋の中心地栄エリアで新しいランドマークとして今年2024年にオープンする中日ビル。その1階角地がブルーボトルコーヒー名古屋栄カフェの計画地である。目の前に久屋大通公園であり、また地下鉄からの多く人が行き交うカフェとして多様で、多くの人が利用しやすいカフェが求められた。
超高層ビルの構造である大きな柱を活かし、3つのゲートをつくり、それによって空間を分けている。多様な客層が想定されるため、それぞれのスペースに合わせて1人、カップル、3−4人の家族が過ごせる席を設けた。例えば中央のエリアは、天井から吊るした揺れ動く木の枝がインスピーレーションによるモビールを眺めながら、公園の空気を感じつつソファでカップルがゆったりと過ごすスペースとしている。カウンターから反対側に向けて、大きなゲートは各スペースを風景とした額縁のようにも見える。
「Authentic & Cute」のコンセプトのもと、可愛らしくも上品な色合いの落ち着いた空間にするべく、空間全体に使用している壁面のタイルの色はあたたかみのある品のいいピンク色を採用している。濃淡2種類のタイルを岐阜県のタイルメーカーである織部製陶が製作し、日の差す時間帯は薄桜のような、また夕刻から照明が照らす時間帯は落ち着いたあたたかみのある空間を作り出している。
家具類はほぼすべて地元愛知県のカリモク家具と協働し、このカフェのために新しい家具も設えた。壁の照明とペンダントライトは地元美濃焼の器を用い、すべてのスペースに配している。また今回は初めてブルーボトルコーヒーのサインを焼き物で製作している。
出来上がった空間はインテリア空間でありながらも、タイル張りの柱と梁によって、力強く、潔い建築的空間を感じさせる。その景色は、公園も含めた街のランドスケープの延長のようにも見え、街の中のカフェとして機能させることを意図している。名古屋において待望のブルーボトルコーヒー初店舗であるが、末永く地元のみなさんに親しまれることを願っている。
Credit
Pendant & Wall Lamp Shade / Logo Plate: 寿山