Shelf
様々なことが同時に動き出しているとき、多くの人たちは、実はお手玉といっしょで落ちてくる玉から順番に拾い始める。だから忙しい人に仕事を頼む時、その落ちっぷり、その速度といまどれくらい地面に近づいているかをプレゼンテーションすると案外ぽっとやってくれる。
これはあたかも人の話のようだけれど、実は最近の暇アピールを連呼していたら、暇じゃなくなってきて焦りはじめている。まあ仕方がない。働かざるもの食うべからずなのだ。そういっても仕事のような仕事じゃないようなことのほうが多いんじゃないか?
・・ともかく、今日はshelfの話をしたい。というのも9/25日からAXISで「人づくりシェルフ展」が開催されるゆえ。
このプロジェクトが外部のデザイナーを巻き込むようになってから3年間、がっつり僕は関わってきた。もっというと、人づくりプロジェクト、新人の教育のためのプロジェクトについて最初に丹青社さんから相談があったときに、「シェルフ展にしましょう!」と何の気なしにぺらっとしゃべった。そして本当に「シェルフ展」になったのだ。そんなわけでまず、なぜシェルフなのかという話をしたいと思う。
協力デザイナーにはデザインする上でいくつかのルールをつくろうという話がまずあった。小さすぎないこと。つき板、もしくは無垢材と金属を使ってほしい、できれば金属と木材が面になるようなデザインをしてほしいということだ。これは何をいっているかというと、店舗の設計と施工の多い丹青社さんにとって、そこがデティールの胆であり、二大マテリアルというわけだ。いずれにしてもその二つのマテリアルを駆使してつくるという意味において、「shelf 」は王様だろう。次にそのうち展示会をやれるといいねということもあった。そこでのテーマが、「金属と木材が面になる什器展」では様にならない。しかも協力デザイナーがそれなりに意欲的に独自のテーマもって挑めるものにしようということになって、「棚」では限定的すぎるから「shelf 」ということになった。そして「shelf 」展なわけだ。
これが「bench」や「tabel」ではここまでのバリエーションはでてこなかっただろう。
新人デザイナー、制作担当は、デザイナーがなげかけるコンセプトに基づき、だれも作ったことのない「shelf」に挑むわけだが、家具とはいえ、ビックプロジェクトになる。「どんなshelfですか?」と新人君がきけば、デザイナーは森羅万象、壮大なストーリを語りだす。(もちろん、僕の家にたりない家具をさ・・と素朴な人もいる。)これらは全て新人君の勉強となり、アイデアを具現化していく上で、スキルや新しい技術をしることとなり、これは丹青社の引き出し、新人君の引き出しになっていくという仕組みだ。
今回僕がつくったのは下記。
3年間、ほぼ一貫したコンセプトをShelf に対してぶつけている。
boxinbox
去年
slybox
一昨年
drawershelf