Architect
毎年恒例となりつつあるミラノ行脚も終わり、今回は小さな展示とミーティングがメインだったけれど、思いのほか実りある出張だった。来年のためのミーティングや、工房の代表としてデザイナーとのコミニケーションもとれたし、様々な刺激的な展示も見れた。週末は建築の見学できたりとちょっとし学生気分だったけれど、やはり名作建築からのメッセージは刺激になる。何と言っても名建築にはアーキテクトの存在が際立っている。デティール、素材、プロポーション、光、照明、そして細かい色にいたるまでアーキテクトの決断が際立っていた。それらがハーモニーのごとく見事調和しておりやはり建築とは、このことを言うのだと思い直した。同時に自分を磨くことの必要性を強く感じてしまったわけだが。。。いくつか見た名建築から一様にそうしたことを思ったけれど、実は昨年も見たカステルベッキオミュージアムからは去年以上にどーんと衝撃を受けた。学生のころからのファンで、図面と写真何度となく見てきたけど実物ではまるで彼が隣にいて話しかけてくるようである。
やはり彼はすごい。そのバランス、つながり、デティール、色の見え方全て計算されている。
同時に尋常じゃないくらい長い設計期間彼を支え信頼しつづけたパトロンたちの存在もすごい。
何がともあれ、写真を。。オタクな写真ばかりで恐縮です。
IKEA PS 2014 発表
Ikea ps collectionにて家具を二つ発表する。世界ではもう発表済み。発売は4月1日。日本でもそれに準じて発表、発売されること思う。
まさかikeaの仕事をすると思っていなかった2010年。あまりにもフレンドリーなメールが届き困惑。宛名が僕の名前じゃなかったら単なる営業メールにくらいにしか思わなかったはずだ。実際しばらくはikea family 会員へのインターナショナルなメールが届いたものだと思っていた。しかしながら拙い英語を駆使して読み込むと一度スウェーデンにきて欲しいと書いてあるではないか。結果2回、ワークショップのためにイケアの本社へと行くことになった。ワークショップは本当に素晴らしい経験で、これこそがワークショップだなーと思うことも多かった。そして少なからず2回のワークショップの合間に震災が入ったことはデザインに大きな影響を与えていると思う。東京の立川、宮城県仙台にも新たにできるイケア。日本でも大きな影響を持ち始めているイケアだが、設計者やデザイナーには拒否反応を示す人も多い。大きなものに対する初期衝動ということもあるだろう。少なからず僕がイケアという大きな会社の内側をみた感じにおいては正しい理念をもったグローバルカンパニーということだ。詳しいことは直接聞いてほしい:)
今回のps コレクションについては追って追加のテキストを書きたいと思う。
I like to design steps very much.
とにかく昔から階段をデザインすることが好きで、まあ時間はかかるんだけれど好きだから仕方がない。建築においては階段とは。。なんて語りだしちゃうとありきたりのことしか思いつかないから割愛。我々の場合その空間における正しい家具をデザインしている気分に近い。もちろん動線や機能が最優先であることは確かなんだけれど、これから家に置かれるであろう家具や作りつけの家具との関係、照明との関係も重要だと考えている。
Under construction
現場ではいつも発見があるし、課題も見つかる。住宅でもおそらく数千ほどの判断を迫られる。さらに次から次へと新しい商品が生まれてくる。特に照明においては変化が早すぎて光の質を確かめられずに現物をみて返品することもある。こうした状況をいくと度なく眺めてわかったのは、建築においてはチェックはあらゆる段階で必要であり、どの段階であってもミスを修正、あるいはより良いデザインへと変えていけるかが大事だということだ。起こってしまっている事実やそもそもチャレンジでうまくいかなかったことをを無理やり修正したり、そこに拘りすぎて全体を損なうことのほうが問題でいったいどんな解決があるかのほうが大事。当たり前のようだけど常に自らに言い聞かせないと僕が現場の大きな障害になってることもある。
コルビジェは失敗の修正が非常にうまかったという。僕の先生のピータースタッチベリーさんも現場でのミスや設計上の問題に対し寛容かつアイデアに溢れたコメントを発して現場の士気は非常に高かった。常に予測は小さく裏切られる。だから現場は面白い。
Parts by commoc
建築や空間に呼応して家具や部品を制作することの延長で、建築部品を商品化しました。
We are happy to announce the collection ‘
Parts by commoc ‘.
These parts were designed for my works and developed as products for sell.
On the construction
空間に浮かぶ階段には軽さが必要だが、同時にこの住宅においてはある種の「品の良さ」も求められた。軽くしようとしたときにどうしても構造的になりすぎてしまう部分を抑えつつかつ正直に仕上げようと試みている。
Floating steps- for roof top.
It should be structural,but same time we need to qualify the shape and materials in this house.
Construction site
Photo shooting
Glass Parabola-
table and cat
アトリエオイのパトリック
アトリエオイとの久しぶりの仕事はビクトリノックスの展覧会である。
先週アトリエオイのファウンダーのパトリックと現場で作業員として働き、トラブルを解消するためにスケッチを書きあい、お土産の買い物をして、お酒を飲み、そして食べた。350gのステーキから焼きそばまで。彼はもう51歳だというから僕よりも11歳年上で、僕よりもはるかにエネルギッシュだ。長年親交を温めてきたけれど、久しぶりにしっかりとアトリエオイと仕事をしてみて、改めて彼らや彼の卓越した能力を感じたし、デザインにもとても共感出来た。勉強になるとはこのことだなーと。また雑談で如何に仕事をするか、その試行錯誤について悩みも含め教えてくれたことは大きかった。
宮崎駿の風立ちぬじゃないけれど、体も頭も存分動く時代は決して長くはない。失敗も経験だが、繰り返すことがないように試行錯誤していると。たとえエスタブリッシュされたはずの彼らですら未だ試行錯誤なのである。
そして彼の人間性から学んだこと。
常にポジティブで、クリエイティブであることは人を魅力的にする。そして彼らの仕事をも素晴らしいものにしているのだと。