ボディーブロー
今後の活動ならびに下準備、そして他様々な情報収集のため先週の水曜日、木曜日で石巻入り。見違えるほど町はきれいになっているけれど、逆に本来の復興に時間がかかりそうだということも同時感じてしまう。町に人が戻ってくること、町として機能させるまではやはりなんらかの仕掛けが必要だろうと痛感する。その仕掛けは単発ではだめだという人もいるけれど、その単発をつなげていくことでもいいんじゃないかと最近思っている。つなげていくことで、それは線となり、いずれ面となって空間へとつながっていくんじゃないかと。ボディーブローはいっぱつでは効かないが、地味に打ち続けると体力をうばい、ときにはダウンすらとれることもある。小さな活動をボディブローにたとえることもできそうだ。
ベンチ、テーブルをつくったときにお世話になった石巻工業高校へあいさつから始まって、石巻マルシェとは成立するのかという話を会議を工房で。誰にむけてマルシェをやるのか、いったいそういったマルシェを開催してどれだけ人がくるのか、そのあたりの戦略を練り上げる必要があるという話になった。お魚王子の発案で魚屋として出店するのみならず、牡鹿半島の漁師、漁場をめぐるツアーとあわせて計画しようということになった。彼がすばらしいのは、すでに彼が築いているネットワークの中で、ツアーが組めてしまうところにある。旅行会社、ツアーに参加してくれるであろう人たち、そしていかにそのツアーを成功させるかという勘所まで押さえている。脱帽。そのあたりは彼に任せて、僕らは阿部新前のマルシェ予定地における後方支援をしていこうと思う。
同時に、石巻西高校の美術の先生とお話。彼女は、仮設住宅支援を地元で精力的に活動している。生徒に対する熱意や、今回の震災後の彼女自身の役割、やりがいも感じているようで、本当に素晴らしい。ハーマンミラーの活動にむけての準備や、協働できること、継続して活動していく方法を考えていこうという話に。
そんな会議のあとは、石巻のお寿司屋さん、日本酒バー、そして最後に復興バーへ。これがなかなかどうして楽しい。コストパフォーマンスもさることながら、日本酒も地元のバーでのむと、おそらく保存状態の良さもあるとは思うが、実にうまい。魚はいうまでもなく・・。宿も復活しつつある石巻にぜひ多くの人に行ってもらってお金を落とすこと。それを町の人は望んでいるし、あきらかにお金のおとしがいのある町だと思う。
写真は、昔の復興バー/今の復興バー。super robot作、松竹号。グラフィックは
room composite http://www.room-composite.com/ 津波を被った錆びだらけになったテーブルの修復。藤森泰司さん。工房でつくったテーブル&ベンチ。もはやこのスペースのインフラ。