Journal

ニュース / 新年度にむけて。

いつまでもニュースを見続けるわけにはいかない。実のところ、ぐっと落ち込んでしまう状況下においてリカバーする方法は仕事しかない。仕事があること、このような状況下においても、仕事を頼んでいただける人たちがいることに本当に感謝である。僕の事務所はいま3人態勢でやっているが、平均すると月に1つから2つ仕事の依頼があり、そのうち1つが仕事になるかならないかという感じである。今月は、このような状況にもかかわらず依頼があったことは、本当に喜ばしいことだ。止まってしまった仕事も当然ある。止まりそうなものもある。だからこそ思った以上に時間ができるわけで、いまいただいた仕事にいつも以上に時間をかける。これは優秀な僕の廻りのひとたち、カメラマンやグラフィックデザイナーの皆さんから学んだことだ。いつだって手をぬけば、それがそのままかえってくる。天に唾をかけるようなものだ。妻はだったら早く家に帰って家の仕事をやれというだろう。それも一つ。朝はできるだけ保育園におくるからゆるしてもらうおう・・。

さて、今日のテーマはニュースである。新年度にむけてのご挨拶も含む。

3人の小さな事務所であるが、それなりに起伏にとんだ日常をおくらせていただいている。
それが僕らの仕事のおもしろいところだし、実際タフなところでもある。
時系列でもなく、思いつくままならべさせていただく。

1:弘前のナイフを世界に紹介する仕事。というのが突如舞い込んだ。
企画自体は、これ。wallpaper handmade
プロジェクトリーダーは、wallpaper* 世界中のユニークな道具におけるその箱、コンテナのデザインという企画。たぶん、いくつかあるうちの一つの企画なのだとおもうのだけれど、確かに面白い。僕にとっては当然、寝耳に水という感じではあった。正直僕がなぜ彼らのセレクションにはいったのかよくわからない。確かにwallpaperの編集者、2人ほど連絡をとりあっている人がいて、時々なんか面白いことない?的な情報交換をしている。そして、家具を二つのせてもらったことがある。だからといって、彼らにとってそのような日本のデザイナーはやまほどいるだろう。その家具と弘前のナイフの相性がよかったからということなのか。とにかく、そのプロジェクトははじまって、弘前にいき、職人や商工会議所の人たちと一杯のみ、なんだか長い付き合いになりそうな気がしている。木工の木村さんは(コンテナをつくってくれた)わざわざミラノまできてしまうという入れ込みよう。いずれ紙面でも発表になるとのことだけれど、この時期にミラノにいかれるという方、どうぞよろしくおねがいします。4/13-18日 Brioni House in Milan

(というわけでして、4/12-17日まではミラノに出張となります。)

2:住宅の竣工。追加の家具工事があるので、撮影は4月末。先行して雑誌の撮影がありましたが、ほんの一部。

3:美容院の竣工。3人をもてなすための小さな美容院。美容院におけるいくつかのタブーを犯して、こじんまりとして居心地のいい、スペースになるように心掛けつつ。

4:石巻プロジェクト開始。僕は去年、おととしと何度か石巻に足を運び、そして和食屋さんをつくった。毎年夏に川開きというお祭りや、近所の島に遊びにいったりもした。今回の津波でほとんど流れてしまったという。オーナーさんは、そこでお店を続けることを決めているという。まずは4/9-10と石巻に行き現地視察と、家の中の点検、そして一部修復。インフラ整備後、仮設店舗という計画。がんばれ石巻。

5:3月から始めさせていただくお仕事。マンションリノベーションの仕事2つ。そしてオフィス。ありがたい。本当に。

新年度もどうぞよろしくお願いします。