「シンプルな美」
去る2014/9/11日から28日まで
London design fesitival において、
家具メーカーであり、家具の販売をおこなっているブランド SCP さんのキュレーションのもと大々的に石巻工房の展示を行った。
「シンプルな美」 simplified beauty のコンセプトに束ねられた家具、プロダクトを日本、US、そしてUKから集めた展示である。すばらしい家具やプロダクトの中にまるであメインの展示かのように石巻工房の家具が大きく展示されていたことは本当にありがたかった。
これも偶然-SCPとの出会いがあったからだと思うと、人の縁とは不思議なものだとつくづく思う。
SCPのオーナー、シェリダンとは去年パリの展示会で初めてあった。彼とスタッフのTimが頻繁にブースに来て、最後にオーダーをくれた。つい最近わかったことはその時彼らは石巻工房のストーリーを知らなかったことだ。そのあと石巻工房のwebsiteにて理解したと話している。まてよ、僕は説明したと思うから、僕の英語力では伝わらなかったということかもしれない。無念である。
そして今年の4月ミラノでは事前に約束してまた会った。その時、ロンドンで日本の家具やプロダクトを展示をしたいから協力してほしいと、そんな話だったと思う。実際まだ半信半疑だったが、うまく行けば最高だなくらいに思っていた。すると7月、シェリダンと陶器の作家であり今回のキュレーターの1人である、レイコさんがなんと日本に来るというではないか!そして当然石巻工房を案内することになった。
シェリダンは石巻工房が面白い理由をシンプルなことだと言った。僕も含めデザイナーはシンプルさを目指して作ってきたわけではないが、作り方はシンプルにせざる得なかったのだと答えた。シンプルな作り方は当然のこととしてシンプルなデザインとなったわけだ。
そして展示風景。
ここまで美しく石巻工房を展示出来たことがあっただろうか。またイーストロンドンの軽やかな街並みと石巻工房の相性の良さには発見があった。この街は、ここ10年で、アーティストやデザイナーが切り開き、活気ある街となったところだ。言うなれば石巻工房が石巻の市街地で試みたことに近い。いやこれからが正念場だが。。街の家具として作られた石巻工房のエッセンスはここショートリッジのエッセンスでもあった。街にはクリエイティブなDIYで溢れていた。
2つのデザインスタジオに行ったがそこには本格的な工房があった。まるで石巻工房のようだと思った。いや工房よりも設備が整っているかもしれない。
石巻工房にはロンドンをベースにしたデザイナーが4人いる。今回展示したことでさらに3人のデザイナーからオファーがあった。彼らにとってみればデザイン業務というよりも日常の延長なのかもしれない。だからこそ石巻工房に挑戦したいということなのかもしれない。
今回の展示の反応を見つつ、思い切ってシェリダンに石巻工房をイギリスで作ることを打診してみた。ロンドン滞在最終日、彼と朝食ミーティングをしながら最終的な我々の見解は、地産地消はコモンセンスであるということだ。同じことを今ニュージーランドでも動かし始めた。これからの石巻工房を考えていく上では我々にとって重要なアイデアであるが、まだまだ先はわからない。
最後に尊敬するロンドンのデザイナーのマイケルマリオットさんから頂いたメールを引用する。
I thought your presentation at SCP was super nice, one of the nicest
shows SCP has mounted in the shop, and one of the best things i saw in
the week.
マイケルマリオットによる家具も年内には発表できるはずである。